みみずくDiary in China (だった)

中国留学からニッポンに帰国したみみずくによる普段着の徒然日記

「大丈夫ですよ」???

そういえば前回帰国していた時、非常に気になる日本語があった。

それがタイトルの「大丈夫ですよ」である。

「大丈夫ですよ」?

 例えば、レストランやショップなどで、店員さんにお箸の提供や洋服のサイズの有無の確認などのサービスをお願いした際、

「はい」

「少々お待ちください」

「かしこまりました」

の代わりに、

大丈夫ですよ

と言われるのだ。

 

一体何が「大丈夫」? ー「大丈夫」の使い方を分析する

こう言われると私の頭は混乱してしまう。

一体、何が大丈夫なのか、と。

 

普通、「大丈夫ですよ」と人に言うのは、(故意か無意識かを問わず)相手に何か面倒や迷惑を掛けられた場合や、何かが足りた・満足した場合に使うことが多いように思う。

 

例えば、満員電車などでそばにいた人から誤って靴を踏まれた場合。

この場合、故意ではないが日本人なら必ず言う「すみません」に対しての、「大丈夫ですよ」(=お気になさらないで下さい)。

 

また、この場合、人と人の位置関係としては、

動作の受け手 > 動作の主

である場合が多い。

動作の受け手は、つまりは該当の動作である迷惑を蒙る方であるから、やはりその迷惑を相手に与えてしまった動作主の方が下となる。

 

よって、「大丈夫ですよ」とは、(対話の当事者間における立場の)上から下に作用する言葉であることが予想される。

 

そして例えば、食事やお酒の席などで「もう少しいかがですか」と尋ねられた場合の、「大丈夫です」(=十分です/もう結構です)。

この場合の「大丈夫です」は、状況から言って、冒頭の使われ方とは性質を異にする。

 

もしかして、「ゆとり」作法?

こう分析してきて、もうお分かりであろうが、冒頭で紹介した店員さんたちは、

顧客から発せられるサービス依頼

を、

迷惑・面倒

と捉えている可能性が高い、ということだ。

もちろん、店員が顧客にサービスを提供するのは、当然のことである。そのために雇用され、対価として賃金を得ているのであるから。

 

とはいえ、最近の店員さんは明らかに若い世代が多く、特に「ゆとり世代」と言われる層が主である。

この世代は実に独特で、私も「本当に日本人なのだろうか」と思ってしまうほど、日本語ですら通用しない人も少なくない。

 

この世代の人々には、もちろん物怖じしないなどの長所もあるが、欠点も多いように思う。

 

顧客に対して「大丈夫ですよ」と疑いもせずに使ってしまう店員さん、きっと腹の中では

ウッゼェー客だな!!

とか、思っているんでしょうねぇ…。