みみずくDiary in China (だった)

中国留学からニッポンに帰国したみみずくによる普段着の徒然日記

差不多は差太多

中国人が多用する言葉のひとつに、「差不多」(cha bu duo)がある。

文字通り差が多くない、即ち大体同じという意味であるが、私はそうは思わない。

 

先月のエントリー「中国人は永遠に日本人を理解できない」でも少し言及したが、私は個人的に、日本人は物事の相違点に着目する文化におり、中国人はその類似点に目が行く文化に属していると思っている。

だから、中国人の言う「差不多」は、私が見れば「差太多」(cha tai duo)、つまり全然違う、になってしまう。

 

今日、久々にスーパーに買物に行ったのだが、何かのキャンペーンでハローキティ(モドキ)の着ぐるみがいた。しかしそのキティはどう見ても粗悪な偽物で、私が見るとキティにはとても見えない、不気味で薄ら怖い着ぐるみであった。

まず、等身がまるで違う。普通の人間が、頭だけキティ風の猫のような、そうでないような、化物のような、何だかよくわからないデッカイかぶりものをしているのである。日本だったら子どもが一目散に逃げ出すであろう、まことに悪魔的なビジュアルであった。

しかし人々は皆「あ、ハローキティだ!」と口々に言い、とても嬉しそうにしていたので、あの物体をキティと認識している様子であった。

 

…どこがだよ!

 

しかしまあ、彼らにとっては「差不多」でキティなのだ。

中国では、様々な粗悪なパチモノがあふれているが、きっと彼らにとっては、「差不多」。半分以上類似点があれば、それはもう「差不多」なのだ。なんなら、「どこが本物と違うの?」くらいの勢いなのであろう。

え?私??私にとっては勿論、「差太多」!どこが同じなのか、全く理解できない。

これが日韓の文化の相違の一端でもあろう。