みみずくDiary in China (だった)

中国留学からニッポンに帰国したみみずくによる普段着の徒然日記

“面子のない”日本人

中国人からよく「日本人はメンツがない」と言われる。

その度に私は、「日本人にも面子はある。しかし、その内容が違う」と言っていたのだが、最近、まさにそれを身を以て経験した。

日本の大学教授に誘われ、数日前からある研究会参加のため、中国のある地方都市に来ているのだが、その費用が全て自費なのだ。

もちろん、教授陣は公費で来ている。しかし私は全て自費。しかも、食事代なども自分で払わなければならない。

中国の場合、同様のケースでは学生は何も支出しなくてよく、全て教授(学校)持ちだ。

(ありえないが)もし自費で来ている学生がいたら、誰かが費用を援助する。

しかし私はそれがない。教授陣は公費で来ているし、中国の飲食代なんてタガが知れている。

しかし誰も「私が払うよ」とは言わない。知らんぷりである。

よって、教授陣が豪華なレストランで食事中、私だけファストフードなどで済ませている。

別に払ってくれとは言わないが、誰も気遣いがないのには驚かされる。

そして何より驚いたのが、無神経さである。

私は教授陣が公費で泊まっている高級ホテルに泊まるお金がなく、近くの安いチェーンホテルを取っていた。

飛行機の遅延で、初日のホテル到着が深夜になったのだが、中国の治安はどこもそこまで良い訳ではないので、私はすぐにでも自分の泊まるホテルに行きたかった。

しかし、責任者のお偉い先生が私に言ったのは、「中国側の先生が来ているから、その先生の挨拶を聞いてからホテルに行け」という言葉だった。

 

無言。

 

ただただ、無言。

 

挨拶だったら、翌朝ゆっくりした方がいいに決まってるし、私の事情を話したら、中国人の先生なら必ず「先にホテルに行きなさい」と言うに決まっている。

 

ちなみにこのことを中国人のクラスメートに話すと、

 

「まさか!!本当?!日本人の大学教授って、給料安いの?」

 

と驚かれてしまった。そうだよなぁ。お金がないから学生にお金を出させる、としか思えないよね、中国人にとっては。

 

日本人って、面子がない。

私も確かにそう思ってしまった。