留学生の体調管理
留学中、もっとも気になることといえば、勉学よりも健康管理である。
特にここ中国は、日本の極めて清潔な環境とは対極にある。
ぶっちゃけ、すべてが汚い。
どこに行っても汚い。
というか、清潔な場所がほとんどない。
(外国人向けの所謂VIP病院に行ったときも、大きな銀蠅がそこら中飛んでいた。どういうこっちゃ?!)
人々の意識にも日中で雲泥の差があるので、日本と同じ感覚で過ごしていると、必ず痛い目に遭う。
こんなに厳しい環境下にあって、実は私、ほとんどの留学生が洗礼を受けている「食中毒」に遭遇したことがない。
これは運の良さもあると思うが、幼少期からの躾と慎重すぎる性格も功を奏しているように思う。
家庭の方針で、日本でも所謂「屋台」で売っているようなものを食べたことがない。
「衛生面に不安があるから」という理由で、夏祭りに行っても、屋台は素通りするだけであった。
細菌などに関して少々の知識があった家族の日課は、家中の消毒であったし、不衛生な環境に対して、恐らく私は一般よりもかなりの抵抗がある。
しかし、潔癖であればあるほど、ここでは暮らしていけない。
よって、自分で知恵をつけるしかないのだ。
まず、レストラン等で提供される食器や箸類は、可能な限りお湯を掛けたりして再度すすぐ。
その後、清潔なティッシュ等で丁寧に拭く。
もちろん、ウエットティッシュは中国では必携品だ。
どこもかしこも汚いのだが、店員等を呼んで拭いてもらっても、そのダスター(布巾)が不衛生で洗っていないので、結局汚れを広げてしまうだけだ。
気になるところは自分で拭くしかない。
(ウエットティッシュで拭いた後は、必ず乾いたティッシュ等で拭きあげて水分を残さないようにすること。)
また、重要なのは何を食べるか、よりも「どこで食べるか」である。
中国の場合、最も安全なのは大学附属の食堂だと教わった。
というのも、何万人もの学生と教職員の胃袋と健康を預かる大学附属食堂は、食堂従業員の定期的な健康検査と、食堂の消毒が義務付けられており、一定の衛生基準を保っているからだという。
確かに、大学附属食堂が食中毒を出した、というニュースは聞いたことが無いので、上記の情報は極めて信憑性が高い。
その次に安全なのが、外資系チェーン店である。
これも、各企業による独自の衛生基準があるので、まだ安心できる。
その次が中華系チェーン店で、最も気を付けなければならないのが、個人経営の飲食店である。
もちろん、中国にも一応衛生局の衛生基準というものは存在している。
しかし、それが本当にあてになるのかはよくわからない。
(個人的にはあまり信用していない。)
留学先で病気になっても、言葉や文化の差から病院では心細い思いをすることだろうし、インフォームドコンセントのないこの国で治療を受けるのは、かなりの勇気がいる。
そんな目に遭わないためにも、自衛するしか道はない。
そうそう、何かで知ったけど、腸が健康な人は病気にも罹り辛く、見た目も若い人が多いそうだ。
(本当かどうかは、専門家ではないのでわかりません。)
私も、腸内環境が体調のカギを握っているのじゃないかと個人的に考えていて、腸の健康には気を使っている。
中国留学や中国旅行をご予定の皆さま、胃腸薬や止瀉薬とともに、ビフィズス菌タブレット等もご準備されてはいかがでしょうか。