パンドラの箱
寮の部屋を掃除していると、ホコリがベッド下へとスイッと吸い込まれていき、二度と出てこない。
ベッド下は閉鎖された空間なので、こちらに越してきてから数年間、ずっと見て見ぬ振りをしてきた。
しかし数日前、シャワーから部屋に戻ってきて、何かが慌ててベッド下へと潜り込むのを見てしまった。
裸眼だったため何なのかがわからず軽くパニックになり、髪も拭かないまま、殺虫剤をベッド下のわずかな隙間に向けて、とにかく吹きかけまくった。
季節が季節だけに、あの嫌な虫、Gだったらどうしようと怖くなり、今日ようやく重い腰を上げてベッド下の掃除をすることにした。
(ちなみに、今まで一度も部屋の中で例のGを見たことはない、念のため。)
とはいえ、ひとりなのでかなりの重労働である。
ベッドスプリングを大汗かきながら四苦八苦して何とか下ろし、恐怖に慄きながら恐る恐るベッドの底板をあげる…と、そこは、
ホコリの山、山、山…!!
恐れていた不快害虫の姿はなかったので一安心したのだが、とにかくホコリが凄い!
これをまた苦労して掃除し、モップ掛けをし、念のため殺虫剤をもう一度満遍なくスプレーした。
その他、動かせるものは頑張って動かし、掃除→モップ掛け→殺虫剤をスプレー、を数度繰り返し、ようやくお掃除終了!
簡単に書いているけど、この間、約3時間半!!
頑張ったなぁ~、いや、本当に。手前味噌ではありますが。
腕は筋肉痛で、肩と腰が張って痛い。それほどの重労働だった。
でも、恐る恐る家具を動かしてわかったこと、それは、私が見たのはどうやらクモだったらしい、ということ。
CDコンポを置いている棚の下で、ご臨終の姿を発見した。
その他、ひとつだけだがタバコの吸い殻もベッド下で発見して、前の住人が喫煙者だった可能性があることもわかった。
ちなみに、出てきたホコリの総量約1kg!!
よく溜まったものだ、とある意味感心するほどであった。
ついでにファブリック類をしこたま洗い、大掃除終了。
これで、くしゃみも少しは治まるだろうか。
最近、空気清浄機をつけているのに、くしゃみが止まらなかったのは、この大量のホコリが原因だったのではないかと考えている。
それにしても、「パンドラの箱を開ける」って、あんな気持ちになるんでしょうか。
今日は心身ともに疲弊して、もうぐったりであります。
早くシャワーに行って休もう。