日本男性への苦言…かも?
先日、日本人留学生で集まる機会があって、話題はあらゆる分野に及んだ。
その際、
「とても美しいが、遺伝性の疾患があって結婚しないと言っている女性の友人がいる」
と話した。
すると、ある日本人男子学生が
「自分の知り合いにもいるが、理解のある女性に巡り合って、結婚されている」
と話してくれたので、
「それは、疾患があるのが男性だからでしょ。将来身体が不自由になるとわかっている女性の面倒を見ようという日本人男性は、いないのでは?」
と誘い水を向けてみると、同席していた日本人男子学生はなんと皆、一様に頷き、納得してしまったのだ!!
これには本当に失望してしまった。
以前から、日本人男性については何度か考察してきているが、
詳細は、過去記事参照
若い世代(ゆとり世代だよ!)であっても、「女性=男性の世話をする存在」という意識は、依然として存在していたのだ!!
私は、日本は世界でもあらゆる分野で高水準で本当に素晴らしい国だと思っている。
日本男性も日本女性も、教養ある魅力あふれる人物であると信じている。
しかし、残念ながら日本男性にはかなり思うところがある。
というのは、日本男性は
- 幼少時は、母に
- 独身時は、彼女に
(彼女がいない場合、独身時は、母に(と、いれば姉妹に))
- 結婚後は、妻に(と、いれば娘に)
と、女性に一生を依存して生きてきている人が、諸外国の男性に比べて圧倒的に多いからだ。
しかも、それを疑問にも思わず、当然のこととしている。
「男性は、経済活動で女性を支えているんだ!」
とおっしゃる方もいらっしゃるかもしれないが、終身雇用制が崩壊した現在の日本において、
- 男性だけの収入で妻と子どもを何不自由なく養い、
- 自家用車を購入し持ち家を建て、
- 子どもを大学まで行かせる、
といった、団塊の世代の男性が当然のようにしてこれていたことをそっくりそのままできる男性は、そこまで多くないと思う。
女性も働かなければ生活を維持できない状況の下でも、意識は以前のままで、生活のほとんどを女性に依存して生きている男性は、日本では少数派ではない。
これは本当に残念でたまらないことのひとつである。
近場の諸外国を見ても、中国も東南アジアも、料理の出来ない男性は多数派ではない。
途上国にあるアジア諸国においては、両親共働きという家庭も少なくないため、幼少時から男女問わず家事の手伝いをすることは当然であり、男性であっても料理上手が多い。
冷蔵庫にある食材をざっと見て、あるものだけで美味しい料理を作ってくれる男性も、珍しい存在ではない。
翻って日本はどうだろうか。
最近の傾向としては、就職しても親元から離れないことが多く、結婚を機にやっと親元から独立する男性も少なくない。
家事なんてやったこともないまま、家庭を持つ人も中にはいるだろう。
こうして、一生を女性に依存する。
これって、実は正常なことではない。
でも、そう思っていない男性の方が多いのではないだろうか。
だからこそ、前述の「女性=男性の世話をする存在」という意識につながるのだ。
男性たる自分は女性に世話をしてもらって当然だが、その逆は若い世代であってもありえないし、それを指摘されても否定しない。
女性が将来介護の必要になる伴侶と結婚することは当然と受け止めていても、その逆は許容できないのだ。
- 男性:男性は女性に世話をしてもらう存在で、女性は男性の世話をして当然の存在
- 女性:男性も自立して自分のことは自分でするのは自然なことで、女性はもはや男性の世話をして当然の存在ではない
という男女間のこの意識の格差は、将来日本の足を引っ張るんじゃないかと思うけど、杞憂に終わればいいな。
今、日本は一流国から下方に転落する瀬戸際にいるように思う。
しかし、この辺の意識が変わらない限り、一流国に留まっていくことは難しいのではないかな。
海外にいるからこそ、余計にそう思えるのかもしれないが。