みみずくDiary in China (だった)

中国留学からニッポンに帰国したみみずくによる普段着の徒然日記

BBA、現実を知る

諸般の事情あって、実は帰国しようと考えている。

でも私の場合、帰る家はないし、頼れる家族もいない。

だから、帰国したとしても、あっという間に一文無しホームレスになってしまう…。

ということで、就職・転職サイトに登録して、現在片っ端から応募している。

…のだけれど、これがまた難しい!

毎日毎日、話題の「お祈りメール」を受け取る日々…。

 

運良く書類審査に通過しても、面接の日程で撃沈。

いくら近いとはいえ、そう頻繁に帰国する金銭的余裕もないので、本帰国する予定月以降の面接をお願いすると、

「じゃあ、帰国してから再応募してくれ、まあ、アンタが帰国したときに求人してるかは知らんがね」(大意)

という実質“お祈りメール”で、またもや撃沈。

 

年齢でまた撃沈。

今、日本は就職・転職の売り手市場らしいけれど、それは30歳までの話(だと思う)。

30歳過ぎると途端にグッと求人が減る。

 

そして、実は私は個人的に、労働条件で撃沈。

  • 週5日、一日8~9時間労働
  • 月平均残業45時間~
  • 給与には見なし残業代(月40時間~)含む
  • 住宅手当なし

みたいなところばっかりなんだもん。

それで、「月給18万円~」って、安すぎて目を疑ったわ。これ、安く人を雇いすぎていない???

税金引かれたら、15万円前後で家賃まで払わないといけないのよね???

家賃払ったら10万残るかどうか、ってところでしょう???

それから食費・光熱費・通信費等支払って、これで日本は今、生活できるの???

 

「パラサイトシングル」って言葉が20年(15年?)くらい前に流行ったけど、“好景気”といわれる今の日本でこの求人条件ってことは、今よりずっと不景気って社会全体が暗かった当時の日本なら、もっと月給は低かったんじゃない???

その月給で、どうやって実家を出て自活せえっていうのよ???

 

労働条件だけ見ると、中国で働く方が絶対に良い。月給も高いし。

でも私は、もう中国には疲れてしまっている。

 

私は、日本の大学に所属している訳ではない。

全くの個人の身分で、何かトラブルに巻き込まれても、基本は個人で解決するしかない。困ったことが起きて大学に相談しても、私は個人留学生なので、話すら聞いてもらえない。

母国の大学に所属して、母国の大学の身分を保留したまま来ている留学生なら、大学側も熱心に話を聞いてくれるのに…。

おまけに、こちらでは“監視制度”のようなものが制定された。どこかで誤解や恨みを買い、例え誤報やイタズラでも通報されたら、後ろ盾のない個人の身分でこちらに来ている外国人は、一発で以前に増して困難な状況に陥る。

そこまでして、こちらで生活しなければならないのかな…と考えた際、もしこちらに残るとしても、日本での立場を確保してから出張や派遣の形で来た方が良いのではないか、と考えるに至ったのだ。

 

ただね~、ないの。

大体のところは、生活できるのか心配になる薄給だし、労働条件悪すぎるし。

なのに、「簿記○級」、「ビジネスレベル外国語」、「5年以上の実務経験」、「300人規模の事業所での勤務経験」とか、それ、20万弱の薄給で雇っちゃダメな人材だよ?!

スーパーマン・スーパーレディを要求しているんだよね、雇用側は。

こんな薄給でハイスペックな人材を雇えると思ってる日本って、本当に貧しい国になったんだな~って、求人情報見ているだけでも実感する。

何なら、タイとかベトナム、マレーシアなんかの現地採用の方が労働条件がいいんだもん。

 

そしてね、アカデミックな求人はもっとない。

それに個人的には、日本の教育界の未来は暗いと思っている。

だって、少子高齢化社会で子どもの数はどんどん減っている。

 

でも、日本って人口当たりの大学数が、中国よりずっと多いんだよ。

これが意味するところは、つまりは「大学」と呼べる学力水準にある「大学」が少ない、ということだろう。

 

確かに、高校以下の水準の大学も日本には多数存在している。

これらの、(言葉は悪いが)“なんちゃって大学”のために、元々雀の涙ほどしかない税収を充てて、“大学”として維持をしているのが、日本の現状。

…これっておかしくない???

もっとお金をかけなければならないところ、教育界の中でも、基礎研究費の増額とか、もっと他にあるでしょう???

 

個人的には、偏差値50以下の大学は解体していいと思う。

日本の大学進学率は5割を超えているけれど、これも“なんちゃって大学”への進学率も含めてだ。

だから偏差値50以上の大学に限定すれば、日本の大学進学率は余裕で5割を切ると思う。

 

率直に言って、日本の大学進学率は高すぎるし、世界的に見ても「大卒者」にふさわしくない学力の者が「大卒者」と名乗れてしまう日本の現状は、異常だと思う。

全員が全員、大学に行かなくたっていいんだよ。

でも、所謂“なんちゃって大学”解体、となったら、そりゃ、そこで働く人々は怒るわね、猛反対するだろう。

だから、“なんちゃって大学”に国民の血税が注ぎ込まれる現状は、恐らくこれから先も続くんだと思う。

 

で、私はそれに加担できるか、と考えた際に、「加担はできない」と思ったんだよね、すぐに。

しかも日本は年功序列制だから、たとえ“なんちゃって大学”であっても、ポストが空くのを待っている、私より年上の方が山ほどいらっしゃるはず。

少子高齢化で、税収も少なくなってまさに青色吐息の日本で、さらに先行きが芳しくない教育界に縋り付く時間は、私にはないかな、と。

 

あと、色々なところに応募する日々で気付いたのは、日本ではやたらと年齢がネックになるけれど、実はそうではないのにな、という点。

特に海外にいる日本人の場合、頭の中は同じ年齢の日本在住日本人より、フレキシブルな場合が多い。

だから、年齢だけを見て足切りをする日本の人事は勿体ないな、と思ってしまう。

 

だって、考えてみて欲しい。

例えば毎日、異文化の中で外国語を使って、危機管理や社交術を駆使して生活している人って、同じ年齢で日本の安全な環境にどっぷり浸かって生活している人より、トラブルシューティング能力は格段に高いと思うよ。

いざという時、想定外のトラブルが生じた時、サッサと的確に処理能力を発揮してくれるのは、日々異文化で鍛えた人ならではの能力だと思う。

そしてそういう機転って、ある程度の年齢を経てようやく身に付くものだから、若い人にはない能力だったりするんだよね。

 

年齢だけを見て人を判断する日本の人事は、本当に勿体ないことをしているのに、それに気付いていないところばかりで、残念に思う。

 

で、話は戻って私の場合、そこそこの条件のところ(それがないんだな!)で働いて、プライベートを充実させて、そこで自分の好きな分野の研究を細く長く続けようかな、と思っているのだ。

幸い私は身寄りもないので、自分さえ養えればよい。

帰る家もないから、どこに住んだっていい。

 

BBA、毎日現実を知って心折れる日々だけど、希望は捨ててないよ!

こちらが求める気持ちを捨てなければ、いつかきっと何かには巡り会えるはず。

そう思っている。

 

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BBAみみずく、情報を頂けるだけでも泣いて喜びます!٩( ''ω'' )و