みみずくDiary in China (だった)

中国留学からニッポンに帰国したみみずくによる普段着の徒然日記

何だかなぁ…って

日本で流行するずっと前から、海外の友人たちに誘われて一通りのSNSは利用して来た私だが、最近日本のSNSでのコミュニケーションについて、少~しだけ思うところがある。

 

 

元来日本人は(私を含め)、公の場で顔や本名を曝してまでSNSを使わなくてもいいよ、というタイプが多いと思う。

そのニーズに対応したのか否かは知らないのだが、最近では公開範囲を選択して写真などの投稿ができるようになっている。

それを機に、公開範囲を指定した上で家族や自分の写真をSNSに投稿する日本人の友人も増えてきた。

私もたまに友人の写真を見ては、まれにコメントを残したりしているのだが、少し前から、ううむ、と思う状況があることに気付いた。

 

というのは、私には古くからの知人A子ちゃんがいる。

彼女は適齢期にきちんと結婚し、数人の子どもにも恵まれて、幸せな専業主婦生活を送っている。

彼女は昔から貫録があり、新入社員時代から同期たちにベテラン社員と間違えられていた逸話を持つほど、何というか、どっしりと落ち着いた、頼りがいのあるタイプだ。

 

そのA子ちゃんのお子さんが小学校に入学したのは去年のことなのだが、そのお子さんとの2ショット写真をSNSに投稿していた。

それを見たA子ちゃんの友人から次々に、

「A子ちゃん若~~い!!お子さんときょうだいにしか見えな~~い!!

というコメントがつき、A子ちゃんも否定しつつも満更ではない返信をしていた。

昔からその貫録で年齢より上に見られがちな彼女だったから、よっぽどそのコメントが嬉しかったのだな、と、ここまでは微笑ましいやり取りだなぁ、で終わっていたのだが、問題はその後である。

 

その日を境に、今まではほとんどなかった、子どもとA子ちゃんが一緒に写った写真を自らやたらとSNSに投稿し始めたのだ。

その度に、例の彼女のママ友(?)たちから、

「A子ちゃん本当に若~~い!!全然子持ちに見えないよ~~!!

というコメントが次々とつき、A子ちゃんは再び否定しつつも満更ではない返信をし、またもや子どもとの写真と投稿しては同様のコメントがつき、以下略、ということが何度も繰り返されている。

 

でも前述の通り、彼女は元々貫録のあるタイプで、年齢以上に落ち着きがあり、同じ年齢のお子さんを持つ母親の方と比べると、やはりベテランママの風格を備えている。

失礼を承知で言えば、ママ友たちが絶賛するような雰囲気は、正直厳しいんじゃないかな、と思わざるを得ない。

 

その後も、どんどんオヤオヤ???と変化していく彼女の服装や雰囲気に、内心要らぬ心配をしているのだけれども、それを指摘したところで、

「うわ~、みみずくさん最悪~~!!( ̄д ̄)きっと独身女の僻みよね!!そんなことないよ~~!!A子ちゃん若いよ~~!!子持ちに見えないよ~~!!

と、コメントでフルボッコにされるであることは想像に難くないので、ハラハラしながら彼女の動向を見守っている。

 

んで、思ったんだけど、これって何なん?(。-∀-)

ママ友って何なん??(。-∀-)

コメントで「若い」「子持ちに見えない」って絶賛するのって、褒め言葉で、偽りのない本心なん???(。-∀-)

 

確かに、外国人の友人の写真に私も「Beautiful Mom!」とか、「You're awesome mom!」とかコメントをしたりする。

でもそれは、彼女たちが“母親”の風格全開で子育てに奮闘する姿が本当に凄くて美しいから称賛しているのであって、偽りではない本心だ。

しかし、A子ちゃんに向けられる称賛は、私には上記とは違う気がするのだ。

 

だって、子どもと「きょうだいにしか見えない」ってことは、つまり子どもの“母親”であることを否定されているのと同じじゃないの?

“母親”って、私のように(!!)なりたくても簡単にはなれない、人々から憧れられ、尊敬される偉大な存在だと思う。

それを否定され、しかも「子持ちに見えない」って、“母親”であることとその偉大さを軽視しているように私には思えるんだよね。

 

“母親”っぽいこと、子持ちっぽいことの、どこにマイナス要素があるというのだろう。

 

これが、私には本当に理解できないのだ。

日本では、見た目が「若い」ことが最上で、評価に値することだと理解はしている。

 

でも、年相応に見られることって、そんなに悪いことなの?

 

いい歳して独身子なしのBBAみみずくから見れば、どっしりと落ち着いて頼りがいのあるA子ちゃんは、すっごく素敵な母親で、お子さんにとってもとても良いお母さんに見える。

これって、十分称賛に値することじゃないの??

 

お子さんと「きょうだい」に見られるよう、あれれ?な雰囲気に、自らを無理して必死で変えつつある彼女には正直がっかりしているし、彼女の無理する様子を囃し立てる周りの意図も理解しがたい。

 

女性であり、妻であり、母親である姿は、それぞれ美しく尊く、素晴らしい。

頑張って子育てして、“母親”っぽいって、それはそれで凄くカッコイイことなんだよ。

それぞれの役割に起因する雰囲気を、良いものと認めて受け入れてくれる社会であってほしいなぁ、と思う。

 

以上、高齢独身子なしBBAみみずくの、何だかなぁ…って思うお話。