中国人の“思い違い”
円安の今、一定の所得水準を満たしていれば、中国では庶民層に属する人までもが日本に大挙して押し寄せ、“爆買い”する昨今の日本。
日本の清潔さ、文化水準・知的教養の高さ、治安の良さ、生活レベルの高さ、福祉の充実度…etc…etc…、日本に行ったことのある中国人にとって、日本のすべてが「理想郷」に映るらしい。
すると、俄然日本に移住希望をする中国人が増えてくる。
その多くは、日本に行きさえすれば、上記の理想全てを享受できると考えている。
しかし、それは思い込みに過ぎない。
中国人が日本に行ったとしても、中国人自らが上記の理想を破壊する行動しかしないからだ。
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例えばの話、100人が入居可能なアパートがあったとする。
一棟は中国に、一棟は日本にあったとして、それぞれ中国人と日本人入居者で満室だったとする。
それを、住人だけそっくりそのまま入れ替えるとどうなるだろうか。
恐らくだが、中国人100人が入居した日本のアパートは、数週間しないうちに見るも無残な悲惨な状況になると思う。
共同生活を円滑にするためのルールは守られず、共用スペースには無秩序に置かれた私物とゴミが散乱し、元々清潔だった空間はたちまち汚染されることだろう。
一方、日本人100人が入居した中国のアパートは、数日でゴミが撤去され、そこら中が徹底的に掃除され、数週間で見違えるほど清潔で快適な空間に生まれ変わることだろう。
住人によって無意識に作られた秩序が整然と守られ、大変良好な状況が生み出されることだろう。
これは私の個人的な仮定であるが、一部分は実体験に基づく。
昔中国でアパート暮らしをしていた時、たまたま以前の住人が日本人であった部屋に入居できた。
だから、中国のアパートも日本並みに清潔じゃないか、と思っていたのだが、他の部屋に行ってびっくり仰天した。
中国人の住む部屋は、私の部屋とは比べ物にならないほど、不衛生で汚かったのだ。
同じ間取りなのに、日本人と中国人で部屋の使い方が全く違うので、不潔さが際立って酷かった。
加えて、共用スペースに至っては、無秩序に乱れていて、しかも誰も気にしないのだ。
「清潔さ」や「秩序維持」に対する概念は、教育に寄るところが大きい。
よって、義務教育で掃除が教育の一環として取り入れられている日本と、「掃除=卑しい仕事」とされている中国では、意識にも大きな隔たりがある。
秩序維持に対しても同様だ。日本では義務教育の段階から、繰り返し秩序を維持する重要性を知らずに学んでいる。
日本人のような教育を受けていれば、どこに行ったとしても、日本と同じように清潔で秩序ある空間を作れる。
しかし、中国人の場合、恐らくどこに行っても、現在の中国をそっくり再現することしかできないのではないかと思う。
(これは現に、世界中の中国人移住者を多く抱える都市で発生していることでもある。)
中国人の“思い違い”、それは、自国の不満の原因が自分たちに内在していることを全く理解していない、という点であろう。