みみずくDiary in China (だった)

中国留学からニッポンに帰国したみみずくによる普段着の徒然日記

No!と言いたい日本人

嫌なことには、次々と「No!」を突き付けたい。なかなかできないけど。

そんな年末の私である。

年末気分と通販トラブル

年末といえど、旧正月を祝うこちらでは正月気分はみじんもない。

そしてここ数日、この忙しい年末だというのにネット通販のトラブルで面倒な思いをしている。

一件は、不良品(かつ色違い)を送りつけられ、もう一件は品物自体を運送会社が紛失してしまったようだ。

頭に来たのでどちらにもクレームを入れた。すると、一件目は代金返却の申し入れをしてきたので了承した。また、その品物(と言っても不良品だよ!)も返却不要と言われた。

二件目の運送会社の件は、昨日クレームを入れてそれでも改善がなかったので今日も再びクレームを入れ、さっき品物代を返却させた。

でも、クレームを入れる手間暇・電話代等を考えると、こっちの大損である。

しかも、中国語でクレームを入れるのでどうしても分が悪い。相手は早口でまくしたてるし、こちらも負けじと張り合わねばならない。

日本が特殊なだけで、海外では謝ったら負け「負けるが勝ち」なんて、そんな概念すら存在しない。大声を出してとにかく主張して、相手を言い負かした方が勝ち。特にここでは、正義なんて存在しない。

海外に住む以上、あらゆるトラブルは自力で解決しなければならないし、誰も助けてくれない。

日中トラブル対処法比較

そして、そのトラブルの決着法にもお国柄が出る。

中国の場合、事後処理で何とか収まりをつけるタイプだから、とにかく被害者側が主張をして、請求しなければならない。何も言わなかったら、向こうが得をするだけだ。

日本の場合は、事前対処だと思う。トラブルが出ないように、事前に検品などを徹底する。

中国(事後処理):何でもいいから、まず金儲け。トラブルの際、クレームが出てから対処。クレームの存在が判明していても、被害請求がない限りこれ幸いと無視。(=主張しない→問題が存在しないのと同義
日本(事前対処):顧客満足第一。トラブルが出ないよう、事前にきっちり点検。よってほぼトラブルなし。万一トラブルが出たら、平身低頭対処。

こんな感じかな。

海外に住んでいることを話すと、「いいな~、日本より楽でしょ?」と言う人にしばしば遭遇するのだが、楽だと思うのなら自分で一遍経験してみればいいのになぁ、と思ってしまう。

外国語でのクレーム処理含め、習慣も文化も言葉も違う中で生活するのが楽だというのなら、今すぐ海外に出るべきだ。

私はまあ、何でも極力楽しむようにしているし、今回もこうしてネタになって良かったと思っているけど。

絶対に言いくるめられないぞというガッツと発想転換能力がないと、海外になんていられないよ。

逆に言うと、日本人はもっと主張していいのではないかと思う。

No!と言おうよ、日本人

日本に住む外国人は、主張する文化で育っている。

それに慣れていない日本人は、理不尽な要求であっても、“主張される”こと自体に慣れていないから、それを通してしまう

すると、相手をつけあがらせてしまう。「無理難題でも、日本人に主張さえすれば通る」と思わせてしまうのだ。

Yes、Noをはっきり言わないのが日本の美徳だが、それは日本人同士での話。外国人と接する際には、それでは相手に話が通じない。

私も、中国語や英語で会話をする際には、びっくりするくらいズゲズゲ物を言う。

(もちろん、中国語にも英語にも婉曲表現があって、それも使う。しかし、ここで言うのは一般的な会話、及び折衝の場面においてである。)

日本的な言い回しを中国語/英語に置き換えた話し方では、周りくどすぎて相手に私の真意が伝わらないからだ。

それに、日本人相手に「No」と言うと相手に不快感を与えてしまうかもしれないが、外国人は全く気にしない。気にするポイントが、日本人と外国人ではことごとく異なるのだ。

これが、異文化理解ということじゃないかと思う。

だから、もっと「No!」と言おうよ、日本人!