みみずくDiary in China (だった)

中国留学からニッポンに帰国したみみずくによる普段着の徒然日記

腹立つわ~!

私は学生寮に住んでいる。

というか中国の場合、特別な場合を除き大学生・大学院生・大学教員・大学職員は基本的に大学内の専用寮にみんな住んでいる。

よく“キャンパスライフ”というが、まさにキャンパスライフ=構内生活で、それについては過去のエントリーでも触れている。

初めての名刺作り - みみずくDiary in China

 

そして各寮には、日本でいう寮長と寮母がそれぞれいる。

寮母は「阿姨:a yi」*1と呼ばれ複数人が日替わりで常駐している。皆さんとても親切で、留学生みんなからも親しまれている。

寮長はもちろん各寮ひとりだけだが、私がこの寮に来て数年の間に、覚えているだけで今が3人目だ。

最初の寮長さんは、あまり印象がないので良い寮長さんだったのだろう。

2人目は通称“スローガン寮長”で、留学生にはとことん嫌われていた。その通称の如く、寮中そこかしこに中国人の大好きなスローガンを張り散らかし、留学生の生活に干渉したからだ。

基本的に管理社会の中国において、人民は生まれてから死ぬまで常に管理されて生活している。

だから、中国人は生活に干渉されてもあまり苦に思わないらしい。

しかし留学生は外国人。文化も生活習慣も宗教も何もかもが中国人とはまるで違うので、そうはいかない。

この寮長はそれが理解できないらしく、何度改善を求めても、その不必要な干渉をやめなかった。

しかも聞くところによると、華僑留学生を“中国人”として扱っていたらしい。

ちなみに、華僑で中国語が母語であるにしても、華僑留学生には“中国人”としての自己認識は一切ない。

(というか、ぶっちゃけみんな「中国人と一緒にされたくない」と言っている。)

そりゃそうだよね。おじいさんの代くらいに海外に出て、本人は中国語は話せても、中国大陸のことは何も知らないから、わざわざ留学しているのだから。

よって、特に華僑留学生からは絶大な不人気を誇り、なんと留学生たちが大学側に抗議まで行ったらしい。

それが影響したのかは知らないが、今は3人目の寮長だ。

しかし、私は今の寮長が一番嫌いで、私の知る限り、歴代で最も評判が悪い。

“スローガン寮長”をもっと酷くした“注意書きマニア”で、共用キッチンの壁一面はもちろんのこと、今や寮の共用冷蔵庫のドアにまで張り紙がしてある。

内容はくだらない。

  • キッチンはきれいに使って、使用後の用具は部屋に持ち帰ること
  • 使用後のティーセットは各自部屋に持ち帰ること
  • 冷蔵庫に野菜を入れる際には、ラップかタッパーを使うこと etc......

列挙するとキリがないが、つまりは常識をわざわざ文章にして貼ってある。

そんなの、比較的マナーの良い留学生に言っても、釈迦に説法だよ。マナー極悪の中国人学生に言いなよ…。

恐らく、張り紙を貼ることによって、寮長は仕事をした気になっているのだろう。

そして、留学生が最も怒りを感じているのは、個人のプライバシーを尊重しないところだ。

ちなみに、中国人学生の場合、大学生はもちろんのこと、大学院生になっても、大学内の寮に住む限り一ヶ月から数ヶ月に一度行われる「室内検査」を受けなければならない。

室内がきちんと掃除されているか、違反物(高電圧消費の電化製品など)を持ち込んでいないかなどのチェックを受けなければならないのだ。

元々プライバシーが皆無の国なので、これも中国人学生にとっては通常のことで、特におかしいとは思わないらしい。(私は変だと思うけどね。)

留学生の場合は、一応これが免除されている。

しかし、この3人目の寮長は、マスターキーを使って「室内安全確保のため」と言い、同意なしに勝手に部屋に入ってくる。(しかも土足で。)

本気で信じられない。

留学生は、「これじゃ泥棒と変わらないじゃないか」と、みんな怒り心頭である。

今日もいきなり来て、部屋にズカズカと入り込み、ルームフレグランスを「臭い!あんたの部屋の空気、臭いよ!!」と言い放ったので、本気で腹が立ったわ。

ちなみに、中国人は真冬でも窓を開け、部屋の中でダウンコートを着る

部屋を暖める、という発想はない

だから、部屋の空気に敏感で、すぐに窓を開けたがる。

私は外の空気なんてPM2.5の毒でいっぱいだから、窓は開けず、空気清浄機を稼働させ、ルームフレグランスでリラックスを心がけている。

(空気清浄機作動させたままフレグランスかよ、という突っ込みは置いておいて。気分だけでもリラックスしたいのよ。)

それを臭いって…。

冬になると、平気で数日はシャワーすら浴びない、あんたたちに言われたかねぇわ!!

ホント、返す返すも腹立つわ~~~!!!

*1:直訳は“おばさん”だが、目上の女性を総じてこう呼ぶ。敬称も兼ねている。